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第3章でお話ししたように物質は(今のところ)究極にはクォーク、レプトン(電子)から出来ています。そしてこれらの素粒子には必ず反粒子が存在します。 光子、グルーオン、Zボソン(ウィークボソンの一種)、ヒッグス粒子のように、たまたまその反粒子と自分自身が同じ素粒子もあります。 そして第4章で見たように、宇宙が非常に高温のときにはその温度をエネルギーに換算した程度のエネルギーを持った光子が沢山います。例えばその温度がトップ・クォークの質量をE=mc2によりエネルギーに換算すると約175GeVです。宇宙の温度が高くて、これ以上のエネルギーを持った光子が沢山いれば、 という対消滅と という対生成が頻繁に起こっていて釣り合っています。
のどちらかが起こっているはずです。そして現在の宇宙の姿を説明するには、単に「起こった」だけでなく「どのように起こったか」が大切なのです。 |
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当然、現在の宇宙を観測することにより、この粒子の密度に関する情報が得られます。次の節で観測事実から課せられる条件を見ましょう。 |