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この時代は素粒子の標準模型で記述されます。
相転移とは、ミクロには同じ法則に従っていても状態が突然変わることです。 |
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電弱相転移後もウィークボソンはまだたくさんいたのですが、1兆度に冷える前までには重いウィークボソンとその反粒子は対消滅や崩壊してしまって、いなくなっています。 |
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このように電弱相転移とクォーク・ハドロン相転移の起こる温度は桁が違います。 これは弱い相互作用の特徴的なエネルギー(ウィークボソンの質量程度)が100GeVであるのに対して、量子色力学の特徴的なエネルギーが100MeVであるからです。前にお話しした「物質の階層性」と同じように相互作用の間にも階層性があります。 この温度(約100MeV)では陽子・中性子(質量は約1000MeV)の対生成は不可能なので、陽子・中性子の反粒子は急速に減っていきます。 反陽子・反中性子が対消滅で消えた後に陽子や中性子が残ったと考えられます。もしこれらが残らないとすると、宇宙には物質、従って私たちも出来なかったでしょう。 このバリオン(陽子・中性子)と反バリオンの差が何時、どのようにして出来たかは非常に重要な宇宙論の問題です。これについては次の章でお話しします。 |