この表にあるように温度が高くなると物質を作っているものがどんどんバラバラにされていきます。
どの温度でどうなるかは、粒子の結合エネルギーとその周りの温度とで決まっています。
原子から電子が剥がされる温度は、電子と原子核との結合エネルギーで決まっていますし、原子核の中の陽子と中性子がバラバラになる温度はそれらの結合エネルギーで決まっています。
温度が高くなって周りにその結合エネルギーと同程度以上のエネルギーを持って運動する粒子が増えると、結合が壊されてしまうのです。
これは放射線が人体に悪いのは、放射線(高エネルギーの光子)が人体を作っている物質(タンパク質など)の中の原子同士の結合の一部を壊してしまうからというのと同じです。
宇宙という壮大な対象を考えているうちに、いつの間にか原子や原子核、陽子、中性子といったミクロな世界の話になってしまいました。
宇宙の過去を語るにはこのようなミクロな世界の物理が必要なのです!
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さらに高温ではどうなっているのでしょうか?
それを知るにはさらにミクロな世界の知識が必要です。陽子や中性子は壊れることがあるのでしょうか?
もし壊れることがあればその構成要素の間の結合エネルギー(相互作用)はどうなっているのでしょうか?
これらの問いに対する答えと解説は次の章に譲って、ここではその答えを先取りして、現在まで分かっている宇宙の歴史を簡単に紹介します。
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