日本語フォントの埋め込み
(旧版)


dvips及びdvipdfmxの設定を個々に行います。


dvipdfmx/dvipsともに、するべきことは日本語の標準書体である明朝体(tfm名はrml)とゴシック体(gbm)をヒラギノフォントに置き換えるような設定です。但しpTeXのバージョンによっては設定ファイルの名称や場所が異なる場合がありますので、下記の設定項目のあるファイルを編集してください。

1. dvipdfmx の設定
まず埋め込むフォントを /usr/local/share/texmf/dvipdfm 以下のディレクトリに置きます。
旧い井上氏のパッケージはインストールすると自動的に opentype というディレクトリが作られ、そこに以下のようなOS添付のフォント・ファイルへのシンボリック・リンクが置かれています。

HiraKakuPro-W3.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf
HiraKakuPro-W6.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf
HiraKakuStd-W8.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Std W8.otf
HiraMaruPro-W4.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf
HiraMinPro-W3.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W3.otf
HiraMinPro-W6.otf -> /System/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W6.otf

他のパッケージを使っていて同様のリンクが無い場合は、
/usr/local/share/texmf/dvipdfm/opentype
などのディレクトリを作り、そこに上記と同じシンボリック・リンクを置いてください。(ディレクトリ名はopentypeでなくても可。)
その後で、root権限で、mktexlsrをします。

設定ファイルは
/usr/local/share/texmf/dvipdfm/config/cid-x.map
です。(古いversionでは、/usr/local/share/texmf/dvipdfm/base/cid.map となっているものもあります。)このファイルをエディタ(emacsなど)で開き、 rmlgbmの項目のある行を捜します。そこを以下のように書きかえます。
%% Ryumin and GothicBBB found in PostScript printers:

rml H Ryumin-Light
HiraMinPro-W3.otf
gbm H GothicBBB-Medium
HiraKakuPro-W6.otf
rmlv V Ryumin-Light
HiraMinPro-W3.otf
gbmv V GothicBBB-Medium
HiraKakuPro-W6.otf

最近のTeXでは、updmapで設定ファイルを生成するものもあります。それに関してはupdmapの解説を参照してください。Mac OS X用の井上氏のパッケージにはそのページに解説があります。
2. dvips の設定
設定ファイルは、ディレクトリ
/usr/local/share/texmf/dvips/config
以下にあります。ここの kanji.maprmlgbmなどにどのフォントを使うかを指定しています(font map)。このファイルの該当箇所を以下のように編集します。
rml Ryumin-Light-H HiraMinPro-W3-H
rmlv Ryumin-Light-V
HiraMinPro-W3-V
gbm GothicBBB-Medium-H
HiraKakuPro-W6-H
gbmv GothicBBB-Medium-V
HiraKakuPro-W6-V

同じディレクトリにある config.ps に参照するfont mapの設定があるファイルを指定してあります。ここに kanji.map の記述が無いと、kanji.mapを読みませんので、
% This shows how to add your own map file.
% Remove the comment and adjust the name:
% p +myfonts.map
p +kanji.map


のように p +kanji.map の行を加えます。(%で始まる行はコメント行で、上記の3行は初めからconfig.psにあります。)


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